最強男子の過保護な溺愛が止まりません!

一瞬だけ、みんなが黙った。

「……どうした」

 氷河ノ先輩が少しだけ眉を寄せる。

「別に」

「別にじゃないです」

 私はつないだ手に少しだけ力をこめた。

「怖かったから」

 正直に言うと、先輩の指先がぴくりと動く。

「でも、みんないてくれて助かりました」

 言い終わるころには、顔が少し熱くなっていた。
 こんなの、改めて言うの恥ずかしい。

「胡桃ちゃん、いい子すぎへん?」

 蓮くんが後ろから笑う。

「そら守りたくもなるわ」

「……っ」

 その言葉にまたどきっとしてしまう。
 もうやめてほしい。
 心臓が全然休めない。

「胡桃」

 今度は朔が静かに呼ぶ。

「今日はちゃんと眠れ」

「え」

「一人で考えこむな」

「……うん」

「何かあったらすぐ連絡しろ」

「うん」

 短いのに、朔の言葉はいつもまっすぐ胸に入ってくる。
 やさしいな、と思ったその瞬間。

「朔さん、距離近いです」

 いおりくんがにこっと笑う。

「心配するの、僕だけで足りますよ」

「足りるわけないやろ」

 蓮くんがすぐ突っ込む。

「むしろお前がいちばん危うい」

「失礼ですね」

「事実や」

 また始まった。
 でもさっきまでの重たい空気が少しだけやわらいで、私はほっとする。