最強男子の過保護な溺愛が止まりません!

春の朝。
 エリート学園の正門の前で、私は深くため息をついた。

 慣れない丸メガネ。
 重たく見えるように下ろした前髪。
 わざと野暮ったくした制服の着こなし。

 鏡で見たときも思ったけど、やっぱり違和感しかない。

「うぅ……ほんとにこれで大丈夫かなぁ」

 小さくつぶやいてから、私は頬をむにっと押した。
 弱気になるな、相沢胡桃。

 私はただの女子高生じゃない。
 裏の世界では名を知らない者はいない、最強女総長だ。

 今回の目的はひとつ。
 ずっと追っている敵組織の黒幕を見つけ出すこと。

 その手がかりが、この名門、聖ルミナス学園にある。
 だから私は今日から、正体を隠してこの学校に潜入することになった。

「よし……地味で目立たない、普通の子。私は普通の子……」

 そう言い聞かせて校門をくぐった瞬間。

「おい」

「ひゃっ」

 いきなり後ろから声をかけられて、心臓が飛び上がった。
 反射的に振り返ると、そこには三人組の男子が立っていた。