尊い推しに溺愛されてます!? 【続編】

教室に入ってからも、レンくんはまったく容赦がなかった。

「みう、髪少し乱れてる」

「えっ」

 彼の指先が、そっと私の髪に触れる。
 近い。近すぎる。無理。

「はい、これでいい」

「あ、ありがとう……」

「かわいい」

「っ……!」

 隣の席でそんなふうに微笑まれたら、授業どころじゃない。
 ノートを開いても、文字が全然頭に入ってこなかった。

 休み時間になると、今度は私の机に頬杖をついて覗きこんでくる。

「みう」

「な、なに?」

「次の休み、空いてる?」

「たぶん……」

「デートしよう」

「で、デート!?」

 声が裏返ってしまって、レンくんがくすっと笑う。

「そんなに驚く?」

「だって、急に……」

「彼氏なんだから、普通でしょ」

「普通の破壊力じゃないよ……」

 するとレンくんは少しだけ目を細めた。

「じゃあ、もっと慣れて」

「む、無理……」

「慣れるまで何回でも甘やかす」

 その一言で、私の心臓は完全に負けた。