身代わり特待生、はじめました。~双子の妹のフリして、御曹司に恋してます~


翌日の昼休み。図書室には、いつもより多くの椅子が並んでいた。

「よし、集合〜」

北条さんが、机の上にペンケースをどんと置く。

「勉強会、はじめまーす」

北条さんが元気よく言ったところで、担任の藤原先生が図書室の入り口から、ひょいと顔を出した。

「あら、感心。ちゃんと、みんなで勉強してるのね」

「してますよ、先生」

「椎名さんは、体調がまだ本調子じゃないだろうから、無理させないでね」

「はーい」

藤原先生は、軽く手を振って、図書室を出ていった。

日和ちゃんが英語、紬さんが数学、加賀見くんが理科の担当だ。北条さんは「私は、応援担当」と、笑いながら宣言した。

「じゃあ、椎名さん。前回の数学の証明、見せて」

紬さんに言われて、ノートを差し出す。松葉杖は、先週で外れたけれど、まだ歩き方がぎこちない。

紬さんは、ノートをじっと見つめた。

「……椎名さん。字、変わった?」

心臓が、跳ねる。