保健室の目覚まし係になったら、学校一の沼男に捕まりました


そして迎えた、七月の期末テスト最終日。

「あー、やっと終わったー!」

最後の試験が終わった瞬間、教室のあちこちから解放感に満ちた声が上がる。

「咲奈、お疲れさま。今日は打ち上げしようよ、打ち上げ」

「打ち上げって、何を?」

「気分だよ、気分。ジュース奢って」

梨沙子に半ば強引に腕を引かれながら、私も久しぶりに肩の力が抜けるのを感じていた。

テストの結果はまだ分からないけれど、とりあえずやるべきことはやった。

そんな解放感のまま、私は帰り支度もそこそこに、その足で保健室へと向かった。

「須藤先輩、お疲れさまです。試験終わりましたよ」

「あー、咲奈ちゃんもやっと終わったんだ。お疲れ」

ベッドの上で伸びをする須藤先輩。

「先輩は、テストどうだったんですか。お仕事とかで忙しいのに」

「まあ、なんとかね。赤点は回避できたと思うよ」

「えっ、先輩っていつも赤点ギリギリなんですか?」

「失礼だな。赤点回避どころか、平均以上は余裕で取ってるの。これでも一応、学年上位キープしてるんだから」

「……自分で言うあたり、うざいですね」

「酷いな。こう見えても、ちゃんと裏で勉強してんの!」

「へぇ、意外です。遊んでそうなのに」

「意外って何だよ。あ、そうだ。咲奈ちゃんは、何の教科が一番できた?」