「……そっか。教えてくれて、ありがとう」
須藤先輩が、そっと私の手を握る。
「咲奈ちゃんは、その男に何て言われようと、今の咲奈ちゃんのままで十分魅力的だよ。少なくとも、俺はそう思ってる」
「……先輩」
「これからは、俺が何度でも言うよ。咲奈ちゃんは、可愛いって」
温かい涙が、目の縁からこぼれ落ちた。
「ねぇ。俺をこんなにもキミに夢中にさせた責任、とってくれる?」
私は自分が傷つきたくなくて、一度は先輩から離れようとしたけれど。
やっぱり私は……今でも先輩のことが好きだ。
「……はいっ。でも、本当に私でいいんですか?」
「うん。俺は、咲奈ちゃんがいい。ていうか、咲奈ちゃんしかダメなの」
「ありがとうございます。私も……好きです、先輩」
「俺も。好きだよ、咲奈ちゃん」
クスッと笑った先輩が、私の目尻の涙を指で優しく拭ってくれる。
「両想いになったんだから、咲奈ちゃん。そんなところにいないで。もっと、こっちに来てよ」
近づいた先輩の手が私の腰に回ってきて、引き寄せられる。
「ねぇ、咲奈ちゃん。俺と、悪いことしちゃおっか?」
「えっ?」
「今から二人でちょっとだけ、悪いことしよ?」
悪いこと、って?



