あの日から、一週間が過ぎた。
須藤先輩は、あれ以来一度も、私のクラスに来ることはなかった。
『もう私に構わないでください』
自分で言った言葉なのに、いざ本当に先輩が来なくなると、胸の奥にぽっかりと穴が空いたような気持ちになる。
保健室にも、あれから一度も行っていない。
学年の違う先輩とは、廊下ですれ違うことも、ほとんどなかった。
これで本当に、須藤先輩の目覚まし時計としての役目も終わったんだ。
そう思うと、私と先輩は保健室で会うだけの、ただそれだけの関係だったんだなと痛感する。
◇
そんな中、二学期最初の大きな行事──十月上旬に行われる体育祭の日程が、正式に発表された。
体育祭当日まで、あと三週間ほど。
「じゃあ、今から各自の出場種目を決めます」
ホームルームの時間、担任の先生がそう告げた。
「まずは希望を聞いて、被ったらジャンケンね」
黒板に書き出された種目名を見ながら、クラス中がざわつく。
「私、大縄跳びと玉入れがいい!」
梨沙子が真っ先に手を挙げた。
「咲奈は何にする?」
「んー、まだ決めてない」
そう答えているうちに、希望者の多い種目から次々と埋まっていく。
気づけば残っていたのは、誰もやりたがらない種目ばかりだった。



