いちご色の恋予報♡

花火が上がる土手に着くと、夜空に最初の光が咲いた。

どん、と響く音。
見上げた先で広がる大きな花火。
あの日と同じ景色なのに、隣のぬくもりは少しだけ大人だった。

「いちか」

呼ばれて振り向く。
莉久は静かに笑っていた。

「昔、ここで言ったこと覚えてる?」

「ずっと隣にいてって?」

「うん」

その声は、あの頃より落ち着いている。
でも、こもっている想いは変わらない。

「今も同じこと思ってる」

いちかの胸が、やさしく熱くなる。

「これから先も、ずっと隣にいて」

花火の光が、莉久の横顔を照らす。
いちかは少しだけ目を細めて、うれしそうに笑った。

「うん。私も、ずっと莉久の隣がいい」

その返事を聞いた莉久は、安心したみたいに息をつく。
それから、いちかの手を前より少し強く握った。

夜空には、次々と花火が咲いていく。
消えても、また新しい光が広がるみたいに、
ふたりの恋も、季節を越えて何度でも深くなっていく。

学生の恋だったはずなのに、今はもうそれだけじゃない。
甘さも、切なさも、約束も全部抱えたまま、
ふたりはこれから先の未来へ進んでいく。

あの頃、教室で目が合うだけで始まった恋は、
今も変わらず、いちご色に染まっていた。