いちご色の恋予報♡

「最初は、教室でちょっと笑うだけで十分だった」

莉久の手が、そっといちかの指先を包む。

「でも今は足りない。もっと近くいたいし、もっと知りたいし、ずっと隣にいてほしい」

いちかの目が揺れる。
それはたぶん、自分も同じ気持ちだったから。

「クラスが離れても、誰かが話しかけても、何回不安になっても」

莉久は、まっすぐいちかを見る。

「そのたびに思った。やっぱり白石が好きだって」

夜風が、やさしく浴衣の袖を揺らす。
空にはまた新しい花火が咲いて、ふたりのあいだを光で満たしていく。

「いちか」

名前だけを呼ばれる。
それだけで、胸が熱くなる。

「これから先も、ずっと俺の隣にいて」

告白のときよりも深く、静かで、強い言葉だった。

いちかは少しだけ泣きそうになりながら、笑う。

「……うん」

「うん、だけ?」

少し意地悪に聞かれて、いちかは頬を赤くしながらも、ちゃんと莉久を見る。

「私も、これから先ずっと莉久の隣がいい」

その瞬間、莉久の表情がやわらかくほどけた。
どうしようもなくうれしいときだけ見せる、甘い顔。