いちご色の恋予報♡

別れ際。
屋根のある場所まで来ると、莉久が傘を閉じる前にそっといちかを見つめた。

「次も、傘忘れて」

「えっ」

「そしたらまた一緒に帰れる」

真顔でそんなことを言うから、いちかは思わず笑ってしまう。

「わざとはだめでしょ」

「じゃあ、忘れなくても迎えに行く」

その返しが莉久らしくて、胸がやわらかくなる。

梅雨の帰り道。
ひとつの傘に隠れた近さは、
ふだんよりずっと素直に、ふたりの好きが伝わる時間になった。

雨はまだやまない。
でも、いちかの心の中は、やさしくあたたかく晴れていた。