次の瞬間、莉久がいちかの腰にそっと腕を回す。
「り、莉久……!」
「少しだけ」
けがをしているのに、抱き寄せる力はちゃんとやさしい。
でもその腕には、離したくない気持ちがしっかりこもっていた。
「ほんとに心配した」
いちかが小さく言うと、莉久はそのままいちかのおなかあたりに額を預ける。
「うん」
「痛かったらちゃんと言って」
「うん」
「無理もしないで」
「うん」
返事は素直なのに、腕は少しも離れない。
その甘え方がめずらしくて、いちかの胸はきゅっとなる。
「今、ちょっとだけ弱ってるから」
莉久がぽつりと言う。
「だから、いつもより離したくない」
そのひと言があまりにも愛しくて、いちかはそっと莉久の髪に触れた。
やさしくなでると、莉久が少しだけ目を閉じる。
「今日はがんばったもんね」
「白石の前でかっこつけたかった」
「十分かっこいいよ」
答えた瞬間、莉久がゆっくり顔を上げる。
その目が、またいつもの熱を帯びる。
「今の、反則」
「えっ」
「もっと好きになる」
真っ赤になるいちかを見て、莉久は少し笑った。
それから、いちかの手の甲にそっとキスを落とす。
「り、莉久……!」
「少しだけ」
けがをしているのに、抱き寄せる力はちゃんとやさしい。
でもその腕には、離したくない気持ちがしっかりこもっていた。
「ほんとに心配した」
いちかが小さく言うと、莉久はそのままいちかのおなかあたりに額を預ける。
「うん」
「痛かったらちゃんと言って」
「うん」
「無理もしないで」
「うん」
返事は素直なのに、腕は少しも離れない。
その甘え方がめずらしくて、いちかの胸はきゅっとなる。
「今、ちょっとだけ弱ってるから」
莉久がぽつりと言う。
「だから、いつもより離したくない」
そのひと言があまりにも愛しくて、いちかはそっと莉久の髪に触れた。
やさしくなでると、莉久が少しだけ目を閉じる。
「今日はがんばったもんね」
「白石の前でかっこつけたかった」
「十分かっこいいよ」
答えた瞬間、莉久がゆっくり顔を上げる。
その目が、またいつもの熱を帯びる。
「今の、反則」
「えっ」
「もっと好きになる」
真っ赤になるいちかを見て、莉久は少し笑った。
それから、いちかの手の甲にそっとキスを落とす。



