午後の競技が終わるころには、校庭の熱気も少しやわらいでいた。
それでも、体育祭の空気はまだどこかそわそわしていて、いちかの胸も落ち着かないままだった。
借り物競走でみんなの前で選ばれたこと。
テント裏で言われた甘い言葉。
思い出すたび、顔が熱くなる。
そんなときだった。
「白石!」
同じクラスの友達が、少し慌てた顔で駆け寄ってくる。
「神谷くん、さっきリレーのあと転んだみたい」
「え……?」
そのひと言で、いちかの頭が真っ白になる。
「大きなけがじゃないと思うけど、保健室行ったって」
そこまで聞いた瞬間、いちかはもう走り出していた。
校舎の廊下を急いで、保健室の前で足を止める。
息を整える間もなく扉を開けると、静かな部屋の中に莉久の姿があった。
それでも、体育祭の空気はまだどこかそわそわしていて、いちかの胸も落ち着かないままだった。
借り物競走でみんなの前で選ばれたこと。
テント裏で言われた甘い言葉。
思い出すたび、顔が熱くなる。
そんなときだった。
「白石!」
同じクラスの友達が、少し慌てた顔で駆け寄ってくる。
「神谷くん、さっきリレーのあと転んだみたい」
「え……?」
そのひと言で、いちかの頭が真っ白になる。
「大きなけがじゃないと思うけど、保健室行ったって」
そこまで聞いた瞬間、いちかはもう走り出していた。
校舎の廊下を急いで、保健室の前で足を止める。
息を整える間もなく扉を開けると、静かな部屋の中に莉久の姿があった。



