いちご色の恋予報♡

午後の競技が終わるころには、校庭の熱気も少しやわらいでいた。
それでも、体育祭の空気はまだどこかそわそわしていて、いちかの胸も落ち着かないままだった。

借り物競走でみんなの前で選ばれたこと。
テント裏で言われた甘い言葉。
思い出すたび、顔が熱くなる。

そんなときだった。

「白石!」

同じクラスの友達が、少し慌てた顔で駆け寄ってくる。

「神谷くん、さっきリレーのあと転んだみたい」

「え……?」

そのひと言で、いちかの頭が真っ白になる。

「大きなけがじゃないと思うけど、保健室行ったって」

そこまで聞いた瞬間、いちかはもう走り出していた。

校舎の廊下を急いで、保健室の前で足を止める。
息を整える間もなく扉を開けると、静かな部屋の中に莉久の姿があった。