いちご色の恋予報♡

「少しだけ」

耳元でそう言われて、いちかは小さくうなずく。

「うん」

「放課後まで我慢するから、今はこれで補充」

「また補充なんだ」

「白石不足だから」

少し拗ねたみたいに言う莉久がかわいくて、いちかはくすっと笑った。

すると莉久は腕の力をほんの少し強める。

「笑った」

「うん」

「その顔、俺の前でだけもっと見せて」

独占欲の強いその言葉に、いちかは胸を甘く締めつけられながら答える。

「莉久が笑わせてくれるなら」

そう言うと、莉久はほんの少しだけ目を見開いて、すぐにやわらかく笑った。

「じゃあ、ずっとそうする」

春の風が、ふたりのまわりを静かに吹き抜ける。
クラスが離れても、知らない誰かが近づいてきても、揺らがないものがある。

むしろ不安になるたびに、嫉妬するたびに、
莉久の想いはもっと強く、もっと甘く、いちかを包みこんでいくのだった。