お正月。
冷たい空気の中、いちかは鏡の前でそわそわしていた。
今日は莉久と初詣。
しかも、少しだけ頑張って着物を着ている。
淡いいちご色の花柄に、小さな赤い飾り。
いつもよりずっと大人っぽく見える気がして、うれしいのに落ち着かない。
待ち合わせ場所に着くと、先に来ていた莉久がすぐに気づいた。
そして、いちかを見るなり動きが止まる。
「……かわいい」
新年最初のひと言がそれで、いちかの頬は一瞬で赤くなった。
「いきなり言わないで……」
「無理。思ったまま出た」
黒いコート姿の莉久は、いつもより少し大人っぽい。
その視線がまっすぐすぎて、いちかはまともに見られない。
「歩ける?」
「たぶん……ちょっとゆっくりなら」
「じゃあ、ちゃんと隣いて」
そう言って、莉久は自然にいちかの手を取った。
冬の冷えた指先が、すぐにあたたかくなる。
神社に近づくにつれて、人が増えていく。
屋台のにおい。笑い声。鈴の音。
お正月らしいにぎわいなのに、いちかは少し不安だった。
冷たい空気の中、いちかは鏡の前でそわそわしていた。
今日は莉久と初詣。
しかも、少しだけ頑張って着物を着ている。
淡いいちご色の花柄に、小さな赤い飾り。
いつもよりずっと大人っぽく見える気がして、うれしいのに落ち着かない。
待ち合わせ場所に着くと、先に来ていた莉久がすぐに気づいた。
そして、いちかを見るなり動きが止まる。
「……かわいい」
新年最初のひと言がそれで、いちかの頬は一瞬で赤くなった。
「いきなり言わないで……」
「無理。思ったまま出た」
黒いコート姿の莉久は、いつもより少し大人っぽい。
その視線がまっすぐすぎて、いちかはまともに見られない。
「歩ける?」
「たぶん……ちょっとゆっくりなら」
「じゃあ、ちゃんと隣いて」
そう言って、莉久は自然にいちかの手を取った。
冬の冷えた指先が、すぐにあたたかくなる。
神社に近づくにつれて、人が増えていく。
屋台のにおい。笑い声。鈴の音。
お正月らしいにぎわいなのに、いちかは少し不安だった。



