「今朝、ほんとはずっとこうしたかった」
「学校でそんなの無理だよ」
「分かってる。だから我慢した」
「えらいね……」
思わずそう言うと、莉久が少しだけ笑う。
「ごほうびほしい」
「えっ」
「白石から」
予想していなかった言葉に、いちかは固まる。
でも、こんなに甘えてくる莉久はめずらしくて、断れない。
「……なにしたらいいの」
そう聞くと、莉久は少しかがんで、いちかの肩に額をこつんと預けた。
「このまま、もう少し」
いちかはほっとして、それからやわらかく笑った。
「それなら、いくらでも」
答えた瞬間、莉久の腕に少しだけ力が入る。
まるで、その言葉がうれしくてたまらないみたいに。
ふたりはしばらく、そのままだった。
誰もいない図書室の奥で、ページをめくる音だけが遠くに聞こえる。
やがて莉久がゆっくり顔を上げる。
目が合う。近い。逃げ場なんて最初からない。
「白石」
「なに……」
「今、すごくキスしたい」
あまりにもまっすぐで、いちかは息を止める。
「でも我慢する」
「……どうして?」
すると莉久は、少しだけ意地悪そうに笑った。
「次のお楽しみにしたいから」
その言い方がずるくて、いちかはまた赤くなる。
「もう、莉久ってほんと……」
「なに」
「ずるい」
「白石にだけね」
そして莉久は、代わりみたいにいちかのこめかみにそっと触れるだけのキスを落とした。
「学校でそんなの無理だよ」
「分かってる。だから我慢した」
「えらいね……」
思わずそう言うと、莉久が少しだけ笑う。
「ごほうびほしい」
「えっ」
「白石から」
予想していなかった言葉に、いちかは固まる。
でも、こんなに甘えてくる莉久はめずらしくて、断れない。
「……なにしたらいいの」
そう聞くと、莉久は少しかがんで、いちかの肩に額をこつんと預けた。
「このまま、もう少し」
いちかはほっとして、それからやわらかく笑った。
「それなら、いくらでも」
答えた瞬間、莉久の腕に少しだけ力が入る。
まるで、その言葉がうれしくてたまらないみたいに。
ふたりはしばらく、そのままだった。
誰もいない図書室の奥で、ページをめくる音だけが遠くに聞こえる。
やがて莉久がゆっくり顔を上げる。
目が合う。近い。逃げ場なんて最初からない。
「白石」
「なに……」
「今、すごくキスしたい」
あまりにもまっすぐで、いちかは息を止める。
「でも我慢する」
「……どうして?」
すると莉久は、少しだけ意地悪そうに笑った。
「次のお楽しみにしたいから」
その言い方がずるくて、いちかはまた赤くなる。
「もう、莉久ってほんと……」
「なに」
「ずるい」
「白石にだけね」
そして莉久は、代わりみたいにいちかのこめかみにそっと触れるだけのキスを落とした。



