トイレに駆け込む。
幸い、周りに人はいなかった。
「あの人……誰?」
背中も、頭も痛い。
スケッチブックってちゃんと重いんだな。
覚えとかなきゃ。
でも、あの人の顔、あんまり見えなかった。
どんな人?あの人は……あのことを広めるかな。
不安だけが渦巻いていく。
どうすれば、バラしてくれないかな。
そんなこと、いま考えたってもう答えは出てこない。
ちゃんと理解してるのに……、今も考えている。
『キーンコーンカーンコーン』
予鈴の音。
早くクラスに戻らないと。
でも怖かった。今クラスにいけば広まってるんじゃないかってももいろだ、こんな地味子が?って言われるんじゃないかって……怖かった。
でも先生に謝らなきゃ。
そういう気持ちで教室に向けて足を動かした。



