「大丈夫?」
男の子は私の正面までいどうしてきて手を差し伸べてくれた。
「すみません!大丈夫、です」
今気づいたけどさ、この人すごいイケメンなんだけど!?
「——もも、いろ?」
ももまではよかった。“もも”までは。
ももに……いろがついてるなんて、思わなかった。
「ふぇ?」
間抜けな声が出た。
だって、私がももいろなんて気づかれること……今まで一回もなかったもん!!
なんでこのひとには一瞬でバレちゃったの?
私、何かバレるようなこと、したっけ?
その時、やっと私の目にかかる黒い前髪がないことに気づいた。
え、どういうこと、私の前髪……ない。
髪の毛を触ってみると、ゴワゴワしているウィッグではなく、私の普通の髪の毛を触っている感覚だった。



