なってみせる、愛しのクリスタル♡~トップ男子たちに愛されるのがわたしの使命!?

はぁーっと気だるそうに椿原希生が息を吐く、しーんとする教室の空気はどんどん重くなっていくみたいだった。

ぎゅっとスカートの裾を握って目に力を入れた、こんなとこで泣きたくないからこんなやつの前で泣きたくないから。

「庶民は欲深いって言うけどマジでそうなんだな、泣くほど欲しいかよクリスタルレディーの座がよ」

そのためにいっぱい勉強したんだもん、いつか聖クリスタル学園に入学することを夢見ていっぱい勉強したんだもん。

やっとここまで来れたんだから、わたしはー…!

「ずっと外に出られなかったから」

顔は上げられなかった、上げなきゃこぼれて来ちゃうこともわかってたのに。

「…病気だったから、小学校3年生くらいまでずっと入院してたの」

生まれつき体が弱くて、学校なんてほとんど行ったことなくてわたしの過ごす場所はいつだって病院のベッドだった。

「友達もいなかったし、遊びにだって行けないし、だから…」

ただベッドから太陽の上った空を見て、星が見えたら眠るだけ。

ずっとそんな毎日だった。

「それがなんだよ、同情してほしいのか?」

「…ううん、そんなこと思ってない」

ふるふると首を振る、こぼれそうになる涙をふいて少しだけ顔を上げて。

「今は元気だし」

ご飯も食べられて運動もできる、こうして学校にも来られるようになった。
あの頃のわたしじゃ信じられないくらい、病院の先生だってびっくりしてた。

「だけどずっとさみしかったから」