星空玲&如月みぞれコラボ短編第一巻「お忍びダブルデート」『ファインダー越しのシンデレラ』&『ソロ・デュエット』

「ついたっ……!」

夜の公園だから、少し暗さを感じるな。

すると背後にレオンの声が響く。

「あっ!レオン」

「あ、リア!って、今日の服めっちゃ似合ってて可愛いよ」

「レオンこそ!いつもとは違う服でもかっこいいよ!」

私たちがワイワイ話していると、近くから男女の声が聞こえてきた。

「喜んでもらえて良かった!この服、可愛いですよね〜っ」

「そうじゃなくて、美夜が着てるから、その服が可愛い」

あれ…?他にも人がいるのかな?

ほほえましい光景……

っていうかカップルじゃん!!

同い年くらいかなぁ

可愛い年下女子とクール男子の恋……!みたいな感じだな♡

「レオン、ねえ」

「どうした、リア」

「あそこにいる2人もカップルなのかなぁ?同い年くらいな気がする」

「あぁ、そうだな。それがどうかしたのか?」

「ちょ、ちょっとレオンっ!そんなこと言わないの!!」

今のはちょっとひどいかも。

「ごめん」

レオンは心からそう思っているような表情をしていた。

「これからは言わなければいいよっ」

「リアって優しいな」

「いや〜別にそんなことも……♡」

私はデレデレしてしまう。

「ねえレオン!!あの人たちのところらへんいこっ!」

「い、いいけど、あの2人もこっちにきてないかっ!?」

カップルのうちの女の子が私に話しかけようとしている。

「えっと、あの……。お邪魔してしまったら、すみません……」

「ん?あ、全然大丈夫ですよ!」

いきなりどうしたんだろう……?困ったことがあったのかな?

「私達は。ちょっと、言いにくいんですがっ、初デートの目的でここにきておりましてっぇ」

そうなんだ!私たちと一緒だ!

「こんなことを聞くのはとても不謹慎だと思うのですが、お二人も。で、デートでっ?」

「そうですっ!」

私は笑顔で返事を返した。

「あの〜。いきなり言うのもアレなんですが、私はモデルのリアと申しますっ」

「で、隣にいるのが、同じモデル事務所のレオンでーす!」

「えっと、もでるって何ですか?」

私とレオンはびっくりした顔を見合わせる。

「えっと、モデルっていうのは、服や雑誌、広告とかで商品の魅力を最大限に伝えるために、写真やショーで宣伝する仕事です!」

私は小学生に解説するように言った。

すると、女の子が納得した表情で頷いた。

「解説ありがとうございます、女の子さん」

あれ?今私のことを女の子さんって言った?

ふふっ。可愛いな。

「すみませんすみませんすみません!!えと、おな、お名前はリ……アさんですよねっ?自己紹介で聞きました」

「そんなに謝らなくても良いですよっ!そうです、リアです!ちなみに苗字は桃井です」

「ありがとうございます……」

女の子が謝る。

そういえば名前って……?

「……それで、貴方のお名前は……?」

思い切って私は女の子に質問してみた。

「私の名前、ですか……。宵闇美夜と申します」

へぇ、美夜って言うんだ。

上品な名前……素敵だなぁ

「ついでに俺の名前も。俺は日向悠陽」

男の子の方は悠陽って言うんだ。

かっこいい男の子って感じだな。

「それじゃあ俺も。俺は高橋レオン」

ん!レオンが初めて俺って言った!?

確かに、レオンは『俺』が似合うかも。

付き合って一日だけどもうドッキドキが止まらない。

レオンかっこいいよぉ。

「ひけらかすようで変なんですけど、実は私達……」

美夜ちゃん、何だろう?

「私はシンガーソングライターの『Miya』で、私の彼の、悠陽は、ダンサーの『Yuhi』なんです…2人のユニット『ソロ・デュエット』を組んで活動しています。顔出しNGにしているので、多分関係者や家族以外知らないと思うんですけれど」

こ、この2人って私がいつもYouTubeで見ている人たちだっ。

憧れのの人だったからあえて嬉しいな。

「知ってますっ!ソロ・デュエットさんですよねっ!私が期末テストの前に聴いていましたっ」


ソロ・デュエットさんの曲は、私が勉強に苦戦していた時に聴いていた、大切な曲だ。

「良かったな、美夜」

悠陽くんが美夜ちゃんを励ます。

「そういえばですけど、今、俺たちはダブルデートしてるんですか」

ちょ、レオン……口調を考えてよぉ。

美夜ちゃんと私はオドオドしちゃう。

なんなのこの状況!?

「おい」

低い声が公園内に響き渡る。

悠陽くんっ!?

意外な人物に私はびっくりしてしまう。

「あ?なんだよ」

つ、次はレオン……

これってかなりやばいよね…

「美夜が怖がってるじゃねぇか。相手の彼女に気配りもできないなんて、お前、彼氏失格だな」

ゆ、悠陽くん、意外ときつい言葉を並べてるっ…

「お前が最初に俺に話しかけたんだろーが。リアも怖がってんだろ。お前の方が彼氏失格なんですけど」

おーい!!レオン何言ってんの!?

しかも私怖がってないし……美夜ちゃん、どうしよう……

「へぇ。そのリアって人は怖がってないだろ」

はい、そうです。怖がっていません。

「リアのことを人って言うな」

れ、レオン、私のこと守ってくれてる…?

ぽっと、顔が赤くなる。

「はいはい。リアって人間。人物でもいーよ」

「はぁ!?それなら美夜ってやつも人物でいーさ」

「美夜は女神なんだ。人間じゃない」

「この世で一番可愛くて優しいやつはリアしかいねーよ」

レオン…そう思ってくれてたんだ…

「あっそ。じゃそれ以外は?この世ってどこからどこまで?」

「地球から宇宙までに決まってんだろ。当たり前な質問すんな」

「ふーん。そ。……お前の方が非常識だな。宇宙より大きな世界があるかもしれないのに、それすらも想像できないだなんて」

「そんなのどーでも良いだろ。そんなこと言う方が非常識だろ」

「じゃ、俺が非常識っていうのは認めとく。常識ばかりに目を取られててかわいそ」







「……ふ、二人とも……!

そろそろ終わりにしようねぇ……!」

美夜ちゃんが割り込んで話す。

「今何時だと思ってる?

の12時でーす」

私も時間を告げる。

四人の間に沈黙が流れる。

気まずい…けどこうするしか方法は…

「「……ごめん」」

レオンと悠陽くんの声が重なる。

良かった、仲直りできた。

「こ、こんな風に別れの時間が来ちゃったけど。また、会えると良いねっ……!!」

私が3人に話す。

「次はどこで待ち合わせする?」

悠陽くんも。

「連絡先交換しよう」

レオンまで。

帰りに四人で連絡先を交換しあった。

四人だけのグループチャットも作っちゃった!


お互いの姿が見えなくなるまで手を振り、大きな声で、



「また会おうね!」


と言った。



今までの中で一番楽しい夜だった。