私達がワイワイ話していると、近くから男女の声が聞こえてきた。
「あ、リア!って、今日の服めっちゃ似合ってて可愛いよ」
「レオンこそ!いつもとは違う服でもかっこいいよ!」
お互いを褒めあってるみたい。
もしかして、この出会いこそ、デートのきっかけを聞く運命のカップル……!
謎の思考が頭を巡る。
あちらもデート中みたいだなっ。
甘い雰囲気がこっちにも漂ってきて、ただモノじゃない感じがすごい……っ!
「悠陽、ねえ」
「どうした、美夜」
「あの子達も、カップル?恋人?かなぁ。同い年っぽい感じがするね。ビジュアルが、強いっ……!」
「確かにそうだな。で、それが何。別に関係ないだろ」
「ゆ、悠陽っ……!それはカップルさんに失礼だよ」
今のは、いくらなんでも良くないと思う。
悪気があって言ったわけじゃないって、信じてるよ。
「ごめん」
すぐ謝った悠陽。
本当に申し訳なさそうな顔をしてる……。
そんな顔されたら、許すしかなくなる……って、私ほぼほぼ悠陽とセリフが同じすぎる!!
「ううん、良いよ。私達は私達でデート楽しんだ方がいいし、他のカップルの話しちゃって、私の方こそ、ごめんね」
「美夜……。美夜があの二人と友達になりたいなら、良いよ。俺も、あのカップルと友達になる!」
友達宣言!!
「じゃあ、行ってみよ」
私達は、どーしてもあの二人のオーラや甘々さが気になってしまうため、友達になってみることに!
でも、こんな感じで言ってみると。
貴方達の華やかなオーラや甘々度に興味を持ったため、お友達としてお付き合いをさせていただけませんか。
これは、もう不審者だ。気味悪がられる。
この言い方は、初対面でも、不審だな。
やめておこう。
私と悠陽はその二人の側に近づいた。
いつものように、女の子に普通に話しかける。
「えっと、あの……。お邪魔してしまったら、すみません……」
全然いつもじゃない話しかけ方をしてしまった私は、後になり後悔した。
でもその女の子は優しく、
「ん?あ、全然大丈夫ですよ!」
と返してくれた。
天使……?
「私達は。ちょっと、言いにくいんですがっ、初デートの目的でここに来ておりましてっぇ」
うわ、最悪。
噛んじゃった……!
それでも女の子は笑顔で私の次の言葉を待っていてくれる。
「こんなことを聞くのはとても不謹慎だと思うのですが、お二人も。で、デートでっ?」
「そうですっ!」
そうなんだ……!あの雰囲気、あの姿勢。
プロのカップルだっ。
私が浮き立っていると、女の子がおずおずと言った。
私は慌てて緩み切っていた頬をピンと伸ばし、向き直った。
「あの〜。いきなり言うのもアレなんですが、私はモデルのリアと申しますっ」
リアって名前なんだ!
可愛いから、ピッタリだな。
「で、隣にいるのが、同じモデル事務所のレオンでーす!」
そうなんだ。
……ん?もでる?なんだろ、それは。
「えっと、もでるって何ですか?」
女の子はちょっとびっくりしたみたい。
しかし、私は本当に!もでるを知らないので、解説してもらった。
「えっと、モデルっていうのは服や雑誌、広告とかで商品の魅力を最大限に伝えるために、写真やショーで宣伝する仕事です!」
へぇ〜。
私は納得した。
自身の身体をいかして魅力を伝える仕事なんだ〜。
「解説ありがとうございます、女の子さん」
はっ。
私、また失態を犯してしまった。
元々、人見知りだから、こういうのには慣れてないけど、無性に、この子と男の子と話してみたくて。
この子の名前は女の子などという名前ではない。
ちゃんとした名前があるのに、私は……。
「すみませんすみませんすみません!!えと、おな、名前は、リ……アさんですよねっ?自己紹介で聞きました」
「そんなに謝らなくても良いですよっ!そうです、リアです!ちなみに苗字は桃井です」
「ありがとうございます……」
私はまたぺこっとお辞儀をした。
「……それで、貴方のお名前は……?」
わ、私の名前……を聞いてくれたっ……!
私、受け身体制になりすぎちゃってるから、少しは存在感を出さないと。
「私の名前、ですか……。宵闇美夜と申します」
「ついでに俺の名前も。俺は、日向悠陽」
わっ……。
悠陽が出てきた!
やっぱり好きな人が目の前に出ると、ドキドキしすぎて心臓が飛び出そうになる。
次に、リアちゃんの彼氏さんが自己紹介を始めた。
「それじゃあ俺も。俺は高橋レオン」
レオンって名前……っ!
クールな男の子って感じがする。
私は勇気を出して、言ってみた。
「ひけらかすようで変なんですけれど、実は私達……」
「私は、シンガーソングライターの『Miya』で、私の彼の、悠陽は、ダンサーの『Yuhi』なんです。2人のユニット『ソロ・デュエット』を組んで活動しています。顔出しNGにしてるので、多分関係者や家族以外知らないと思うんですけれど」
私の誇りの職業だから、自然と肩の力が抜けて話しやすくなる。
やっぱり恥ずかしいけど……、リアちゃんとレオンくんは、嫌味を言うような卑劣な人間じゃないって、分かってるから。
「知ってますっ!ソロ・デュエットさんですよねっ!私が期末テストの前に聴いていましたっ」
えっ、そうなの!?
すごい嬉しい……!
忙しい期末テストの時なのに、ソロ・デュエットの曲をわざわざ聴いてくれるなんて、感謝しかありません!
「良かったな、美夜」
悠陽もあたたかい笑みをくれた。
「そういえばですけど、今、俺たちはダブルデートしてるんですか」
レオンくんが鋭い口調で言う。
ちょっと怒ってるかな……!
おしゃべり好きじゃない私が、ここまでおしゃべりを楽しんだのは悠陽と以外無かったかも。
でもでもっ、怒らせちゃったよね、絶対。
こういうとき、どうしたらいいのっ!?
リアちゃんと私はどうしていいか分からずオドオドしてしまう。
「おい」
え、この低い声、誰の。
振り向くと、まさかの、悠陽ぃぃぃ!?
悠陽ってこんなドスの利いた声出す人だったっけ……。
「あ?なんだよ」
レオンくんも怒ってる。
こ、この状況、かなーり大変だっ。
「美夜が怖がってるじゃねぇか。相手の彼女に気配りもできないなんて、お前、彼氏失格だな」
ゆ、悠陽っ。
もっとレオンくんを怒らせちゃうよ……!
別の言い方ない!?
しかも、私、怖がってないよ!?
私の叫びは届かず、虚しく散っていった。
「お前が最初に俺に話しかけたんだろーが。リアも怖がってんだろ。お前の方が彼氏失格なんですけど」
「へぇ。そのリアって人は怖がってないだろ」
そうだけど、私も怖がってないよ、悠陽……っ!
「リアのことを人って言うな」
「はいはい。リアって人間。人物でもいーよ」
「はぁ!?それなら美夜ってやつも人物でいーさ」
「美夜は女神なんだ。人間じゃない」
「この世で一番可愛くて優しいやつはリアしかいねーよ」
「あっそ。じゃそれ以外は?この世ってどこからどこまで?」
「地球から宇宙までに決まってんだろ。当たり前な質問すんな」
「ふーん。そ。……お前の方が非常識だな。宇宙より大きい世界があるかもしれないのに、それすらも想像できないだなんて」
「そんなのどーでも良いだろ。そんなこと言う方が非常識だろ」
「じゃ、俺が非常識っていうのは認めとく。常識ばかりに目を取られててかわいそ」
「……ふ、二人とも……!
そろそろ、終わりにしようねぇ……!」
私はそろそろ歯止めをかけなければいけないと思って割り込んだ。
「今、何時だと思ってる?
夜の12時でーす」
リアちゃんも我慢の限界らしく、もう遅い時間を告げている。
四人の間に沈黙が流れる。
気まずい……っ、けど、こうするしかない!
「「……ごめん」」
悠陽とレオンくんの声が重なる。
良かった、二人とも通常に戻ってて。
「こ、こんな風に別れの時間が来ちゃったけど。また、会えると良いねっ……!!」
「次はどこで待ち合わせする?」
リアちゃんが言う。
「まだ決められないから、また今度決めることにしよう」
悠陽も。
「連絡先交換しよう」
レオンくんまで。
帰りに、4人で連絡先を交換し合った。
4人だけのグループチャットも作っちゃった!
お互いの姿が見えなくなるまで手を振り、大きな声で、
「また会おうね!」
と言った。
最高の夜だった。
「あ、リア!って、今日の服めっちゃ似合ってて可愛いよ」
「レオンこそ!いつもとは違う服でもかっこいいよ!」
お互いを褒めあってるみたい。
もしかして、この出会いこそ、デートのきっかけを聞く運命のカップル……!
謎の思考が頭を巡る。
あちらもデート中みたいだなっ。
甘い雰囲気がこっちにも漂ってきて、ただモノじゃない感じがすごい……っ!
「悠陽、ねえ」
「どうした、美夜」
「あの子達も、カップル?恋人?かなぁ。同い年っぽい感じがするね。ビジュアルが、強いっ……!」
「確かにそうだな。で、それが何。別に関係ないだろ」
「ゆ、悠陽っ……!それはカップルさんに失礼だよ」
今のは、いくらなんでも良くないと思う。
悪気があって言ったわけじゃないって、信じてるよ。
「ごめん」
すぐ謝った悠陽。
本当に申し訳なさそうな顔をしてる……。
そんな顔されたら、許すしかなくなる……って、私ほぼほぼ悠陽とセリフが同じすぎる!!
「ううん、良いよ。私達は私達でデート楽しんだ方がいいし、他のカップルの話しちゃって、私の方こそ、ごめんね」
「美夜……。美夜があの二人と友達になりたいなら、良いよ。俺も、あのカップルと友達になる!」
友達宣言!!
「じゃあ、行ってみよ」
私達は、どーしてもあの二人のオーラや甘々さが気になってしまうため、友達になってみることに!
でも、こんな感じで言ってみると。
貴方達の華やかなオーラや甘々度に興味を持ったため、お友達としてお付き合いをさせていただけませんか。
これは、もう不審者だ。気味悪がられる。
この言い方は、初対面でも、不審だな。
やめておこう。
私と悠陽はその二人の側に近づいた。
いつものように、女の子に普通に話しかける。
「えっと、あの……。お邪魔してしまったら、すみません……」
全然いつもじゃない話しかけ方をしてしまった私は、後になり後悔した。
でもその女の子は優しく、
「ん?あ、全然大丈夫ですよ!」
と返してくれた。
天使……?
「私達は。ちょっと、言いにくいんですがっ、初デートの目的でここに来ておりましてっぇ」
うわ、最悪。
噛んじゃった……!
それでも女の子は笑顔で私の次の言葉を待っていてくれる。
「こんなことを聞くのはとても不謹慎だと思うのですが、お二人も。で、デートでっ?」
「そうですっ!」
そうなんだ……!あの雰囲気、あの姿勢。
プロのカップルだっ。
私が浮き立っていると、女の子がおずおずと言った。
私は慌てて緩み切っていた頬をピンと伸ばし、向き直った。
「あの〜。いきなり言うのもアレなんですが、私はモデルのリアと申しますっ」
リアって名前なんだ!
可愛いから、ピッタリだな。
「で、隣にいるのが、同じモデル事務所のレオンでーす!」
そうなんだ。
……ん?もでる?なんだろ、それは。
「えっと、もでるって何ですか?」
女の子はちょっとびっくりしたみたい。
しかし、私は本当に!もでるを知らないので、解説してもらった。
「えっと、モデルっていうのは服や雑誌、広告とかで商品の魅力を最大限に伝えるために、写真やショーで宣伝する仕事です!」
へぇ〜。
私は納得した。
自身の身体をいかして魅力を伝える仕事なんだ〜。
「解説ありがとうございます、女の子さん」
はっ。
私、また失態を犯してしまった。
元々、人見知りだから、こういうのには慣れてないけど、無性に、この子と男の子と話してみたくて。
この子の名前は女の子などという名前ではない。
ちゃんとした名前があるのに、私は……。
「すみませんすみませんすみません!!えと、おな、名前は、リ……アさんですよねっ?自己紹介で聞きました」
「そんなに謝らなくても良いですよっ!そうです、リアです!ちなみに苗字は桃井です」
「ありがとうございます……」
私はまたぺこっとお辞儀をした。
「……それで、貴方のお名前は……?」
わ、私の名前……を聞いてくれたっ……!
私、受け身体制になりすぎちゃってるから、少しは存在感を出さないと。
「私の名前、ですか……。宵闇美夜と申します」
「ついでに俺の名前も。俺は、日向悠陽」
わっ……。
悠陽が出てきた!
やっぱり好きな人が目の前に出ると、ドキドキしすぎて心臓が飛び出そうになる。
次に、リアちゃんの彼氏さんが自己紹介を始めた。
「それじゃあ俺も。俺は高橋レオン」
レオンって名前……っ!
クールな男の子って感じがする。
私は勇気を出して、言ってみた。
「ひけらかすようで変なんですけれど、実は私達……」
「私は、シンガーソングライターの『Miya』で、私の彼の、悠陽は、ダンサーの『Yuhi』なんです。2人のユニット『ソロ・デュエット』を組んで活動しています。顔出しNGにしてるので、多分関係者や家族以外知らないと思うんですけれど」
私の誇りの職業だから、自然と肩の力が抜けて話しやすくなる。
やっぱり恥ずかしいけど……、リアちゃんとレオンくんは、嫌味を言うような卑劣な人間じゃないって、分かってるから。
「知ってますっ!ソロ・デュエットさんですよねっ!私が期末テストの前に聴いていましたっ」
えっ、そうなの!?
すごい嬉しい……!
忙しい期末テストの時なのに、ソロ・デュエットの曲をわざわざ聴いてくれるなんて、感謝しかありません!
「良かったな、美夜」
悠陽もあたたかい笑みをくれた。
「そういえばですけど、今、俺たちはダブルデートしてるんですか」
レオンくんが鋭い口調で言う。
ちょっと怒ってるかな……!
おしゃべり好きじゃない私が、ここまでおしゃべりを楽しんだのは悠陽と以外無かったかも。
でもでもっ、怒らせちゃったよね、絶対。
こういうとき、どうしたらいいのっ!?
リアちゃんと私はどうしていいか分からずオドオドしてしまう。
「おい」
え、この低い声、誰の。
振り向くと、まさかの、悠陽ぃぃぃ!?
悠陽ってこんなドスの利いた声出す人だったっけ……。
「あ?なんだよ」
レオンくんも怒ってる。
こ、この状況、かなーり大変だっ。
「美夜が怖がってるじゃねぇか。相手の彼女に気配りもできないなんて、お前、彼氏失格だな」
ゆ、悠陽っ。
もっとレオンくんを怒らせちゃうよ……!
別の言い方ない!?
しかも、私、怖がってないよ!?
私の叫びは届かず、虚しく散っていった。
「お前が最初に俺に話しかけたんだろーが。リアも怖がってんだろ。お前の方が彼氏失格なんですけど」
「へぇ。そのリアって人は怖がってないだろ」
そうだけど、私も怖がってないよ、悠陽……っ!
「リアのことを人って言うな」
「はいはい。リアって人間。人物でもいーよ」
「はぁ!?それなら美夜ってやつも人物でいーさ」
「美夜は女神なんだ。人間じゃない」
「この世で一番可愛くて優しいやつはリアしかいねーよ」
「あっそ。じゃそれ以外は?この世ってどこからどこまで?」
「地球から宇宙までに決まってんだろ。当たり前な質問すんな」
「ふーん。そ。……お前の方が非常識だな。宇宙より大きい世界があるかもしれないのに、それすらも想像できないだなんて」
「そんなのどーでも良いだろ。そんなこと言う方が非常識だろ」
「じゃ、俺が非常識っていうのは認めとく。常識ばかりに目を取られててかわいそ」
「……ふ、二人とも……!
そろそろ、終わりにしようねぇ……!」
私はそろそろ歯止めをかけなければいけないと思って割り込んだ。
「今、何時だと思ってる?
夜の12時でーす」
リアちゃんも我慢の限界らしく、もう遅い時間を告げている。
四人の間に沈黙が流れる。
気まずい……っ、けど、こうするしかない!
「「……ごめん」」
悠陽とレオンくんの声が重なる。
良かった、二人とも通常に戻ってて。
「こ、こんな風に別れの時間が来ちゃったけど。また、会えると良いねっ……!!」
「次はどこで待ち合わせする?」
リアちゃんが言う。
「まだ決められないから、また今度決めることにしよう」
悠陽も。
「連絡先交換しよう」
レオンくんまで。
帰りに、4人で連絡先を交換し合った。
4人だけのグループチャットも作っちゃった!
お互いの姿が見えなくなるまで手を振り、大きな声で、
「また会おうね!」
と言った。
最高の夜だった。



