星空玲&如月みぞれコラボ短編第一巻「お忍びダブルデート」『ファインダー越しのシンデレラ』&『ソロ・デュエット』

ということで、行き先を決めることに。

なんでこんな感じでデートに行くことになったんだろ……。

どう考えても可笑しい気がするな……。

世界中のカップルの皆さんに、デートに行くきっかけとかを教えて欲しいよぉ。


「美夜、どこが良い?」

「え、私?え、っと。自然豊かな、大きな公園。この近くにあったかな」

「あ、そこな。良いとこ選んだじゃん」

「ありがと」

悠陽はパンフレットを眺めながら、目を見開いた。

「えっ」

「どうしたの、悠陽?」

「美夜みたいだ。美夜よりは美しく無いけど」

悠陽の視線の先をなぞり、私もびっくりした。

夜景だ。

近くのビル街の喧騒から離れた、静寂に包まれた景色。

緩やかな丘がそびえ立ち、近くには街路灯しかない。

行ってみたい……。

てか、私みたいって、どういうことだろ。

あの夜景の方が、不細工な私よりダンゼン、綺麗で可愛いと思うんだけどな。

色々思いを巡らせ、考えていた。

「そこにするか。夜だな。……心配」

百面相みたいな悠陽は、顔色が色々変化して、見ていると、ちょっと可愛いって思えちゃう。

さっきまで笑っていたのが嘘みたいに顔が青白い。

「そ、そんなに心配するの?何に?暗いから下の植物に目が行き届かなくて、踏んじゃったら嫌だって思うの?」

「そっそうじゃない。ただ……、夜って、悪いやつがうじゃうじゃ蔓延る時間だろ。美夜は全部可愛いから良いけど、本物の夜は容赦ないんだ。不良や不審者がたーくさんいる」

お化けだぞ〜とお化けの真似をする悠陽に思わず笑ってしまった。

「ふふっ」

「なんだ」

「悠陽って、面白いなって」

「そ、そう……。美夜が不良に絡まれたり、不審者に誘拐されそうになったら嫌だ」

子供みたいになる悠陽。

私は悠陽を元気づけようとする。

「悠陽!大丈夫!本当に!ちゃんと懐中電灯も用意しておくし、護身術も身につけるから、お願いだよ……!」

また悠陽はいつものような笑顔に戻り、

「そんな可愛い顔で頼まれたら断れるわけない」

と言ってくれた。

それで、初デートの予定は決まった。20時が待ち合わせらしい。

後は準備だ。

かっこいい悠陽のためにも、出来る限り自分も可愛くならなきゃ……っ。

そんなことを考えている自分に、自分で笑ってしまった。