「あ……いえ、大丈夫です! 私もちょっと油断してて……」
「……だが」
会長はそっぽを向いたまま、ボソボソと呟いた。
「あんな風に、軽々しく俺以外の男に体を触らせるのは……その……好かん」
「神城先輩……?」
「俺の側にいろ。……俺以外の男に、そんな顔を見せるな」
いつもはお説教や命令ばかりの先輩が、今までにないくらい甘えた声を出していた。
普段の完璧な生徒会長の姿からは、想像もつかないギャップ。
あまりにも幼くて、不器用で、素直で、愛おしい我儘。
私の肩に添えられた先輩の手から、ほんのりと温かい体温が伝わってくる。
彼の耳が、私の目の前で爆発しそうなくらい真っ赤になっているのが見えた。

