「まあ、それはいいことでもあるんだけどさ。まだ加減を知らないっていうか……」 侑季先輩は立ち上がると、大きな手でポンポンと私の頭を優しく撫でてくれた。 「だから、もしヴァルが不器用すぎて困らせてきたら、いつでも俺に言ってね。俺があかりちゃんを守ってあげるから」 「侑季先輩……っ」 頭の上に置かれた手の温もり。 その優しさに空間が和んでいた──まさにその時だった。 バタン!! 重厚な木製のドアが、砕け散らんばかりの勢いで開かれる。