わたしは吸血鬼なカレの番



◇

「送ってくれてありがとうございます、ヴァル先輩」



寮の窓の下まで戻ってきた頃には、すっかり夜が深まっていた。



「ああ。……良い夜だった……あかり」



優しく名前を呼ばれて、胸がまたドクンと甘く跳ねる。

窓からひょいと部屋へと戻り、カーテン越しに手を振る。

先輩は窓の下、美しい月光の中で、私がカーテンを閉めるまでずっと見送ってくれていた。



「すごくいい夜だったな……」


部屋の電気を消し、ベッドに潜り込んでも、胸のドキドキは収まらなかった。


先輩と共有した、誰にも言えない二人だけの夜の秘密。

彼のあたたかい手と、あの柔らかい笑顔の余韻に包まれながら、私はゆっくりと幸せな眠りにつくのだった。