わたしは吸血鬼なカレの番


しばしの沈黙。

重くなりかけた雰囲気を和らげようと、私は少し明るい声を意識して話題を変えてみた。



「そ、そういえば! 学内で流れている神城先輩の噂って知ってますか?」

「噂?」

「はい! 『昼間は棺桶で眠っている』とか、『ニンニクを見ると爆発する』とか……!」

「……くだらん」



神城先輩は大袈裟にハァーッと溜め息をついた。



「誰がそんなバカげた噂を流しているんだ。棺桶など寝心地が悪くて使えるか。ニンニクも別に爆発はせん、匂いが嫌いなだけだ」

「あはは! やっぱり噂は嘘だったんですね!」



呆れる神城先輩の顔を見て、私は思わずクスッと笑ってしまう。