◇
――そして試験当日。
「試験会場はこちらです。中へお入りください」
「はいっ、ありがとうございます!」
スタッフさんに案内されたのは、サングインの敷地内にある小さな白い建物。
うぅ……緊張で胃がキリキリ痛い……っ!
緊張で吐きそうになりながら、身を縮こませてスタッフさんに連れられて入った部屋には──
「……えっ?」
なんと、受験生の姿が一人もなかった。
えっ、私以外に試験を受ける人っていないの……?
そんなこと、ある……!?
お部屋の中には、ポツンと椅子がひとつ置かれているだけ。
そしてその奥には、無表情な白衣のお姉さんが一人静かに佇んでいた。
「白石あかりさんですね。こちらへ座ってください」
「あ、はい……っ」
促されるまま椅子に腰掛けようとした、その時だった。

