視界が遮られ、私の右腕が強く掴まれる。
「え……?」
「……どこへ行くつもりだ?」
「えっ? もうすっかり遅くなっちゃいましたし、寮に帰って復習しようかと……」
私がパチパチと瞬きをすると、神城先輩はふっと妖しく口元を緩めた。
「帰る……? 誰の許しを得てだ?」
「へ……?」
腕を強く引かれ、視界がぐるりと回転する。
引き寄せられた勢いのまま、私はふかふかのソファへと押し倒された。
「ひ……っ!?」
背中に伝わる柔らかい感触。
逃げ場を塞ぐように、上からすっぽりと覆いかぶさってくる神城先輩。
視界いっぱいに広がる、現実離れした美しい顔。
そして──爛々と怪しく発光し始める、深い赤い瞳。
心臓がドクンと跳ね上がった。

