「俺は神城家の次期当主……いずれこの学園を率いる存在だぞ。帝王学から高等学問、護身術にいたるまで、幼少期から徹底的に叩き込まれていないわけがないだろう」
静かに語る彼の横顔。
自慢する様子もなく、そこにあったのはどこか冷めた静けさだった。
普通の子供が友達と遊んだり、甘えたりしている年齢の時から。
先輩は「神城家の跡取り」として、完璧であることを求められ、一人で血のにじむような努力を続けてきたんだ。
胸がキュッと痛む。
一人で抱えてきた重圧と孤独。
先輩の生い立ちが垣間見えて、切なさが胸に広がっていく。
同時に、先輩に対する尊敬の気持ちが、溢れ出してきた。
「……なんだ、その目は」
神城先輩が怪訝そうに眉をひそめる。

