◇
「さ、寒い……っ」
学校が終わって家に帰ってきた私は、少しでも早く部屋に入りたくてボロアパートの階段をバタバタと駆けあがっていた。
鍵を開けようとして、ふと古びて錆びついたポストに目を留める。
そこには、一枚のチラシがポツンと刺さっていた。
ん……?
なんだろう、これ。
指先でつまみ出して、そこに躍る文字を目にした瞬間。
私は寒さも忘れてその場に固まっちゃった。
『サングイン学園 特別編入生募集・学費全額免除&月々生活費支給』
と、特別編入生……?
学費無料……!?
それに、生活費まで支給されるの……!?
あり得ないくらい甘い言葉が並んでて、私は思わずゴクリとつばを飲み込んだ。

