「ふふふ、今日は卵焼き上手く巻けたんだよね~!美味しいといいなぁ」 パカッと蓋を開けると、ふんわりとした甘い出汁の香りが広がった。 おばあちゃんから教わった、我が家特製の卵焼き。 「いただきます!」 胸の前で手を合わせ、お箸でひとつまみ。 「ん〜!ちょっと甘めにできて上手くいったかも!」 自分で作ったこの素朴なお弁当を食べる時間が、今の私にとって一番落ち着く時間だった。 もうひとくち……と、口に運ぼうとした、まさにその時だった。 「すんすんっ……」 「すんすんすん……」 「えっ!?」