「……そういえばあかりちゃん、お弁当は手作りなんだね。食堂には行かないの?」
「食堂のご飯も美味しいんですけど……なんだか、その……落ち着かなくて」
「そっかあ。見慣れないメニューも多いだろうし……あかりちゃんにはちょっと刺激が強すぎたかな」
「あはは……」
ふと足を止め、覗き込むように私の顔を見つめてくる侑季先輩。
「……ちゃんと眠れてる? ヴァルに無理させられてない?」
その瞳は、妹を心配するお兄ちゃんみたいで。
おばあちゃんを亡くしてからずっと一人ぼっちで踏ん張ってきた私にとって、侑季先輩の温もりは『頼れる優しいお兄ちゃん』そのもので──なんだか嬉しくて、自然と頬が緩んでしまう。
「大丈夫です! ちょっと強引ですけど……怪我とかはしてないですし!」
「ならいいんだけど。……何かあったらすぐ俺に言うんだよ?」
「はい! ……ふふ、侑季先輩って、本当に優しいですね」
「そう? 可愛い妹ができたみたいで、すごく嬉しいんだよね」
「妹、ですか!?」
「……あれ、嫌だった?」
不安そうに首を傾げる先輩に、私は慌ててブンブンと首を横に振った。
「い、いえっ! 私も侑季先輩のこと『お兄ちゃんみたいだな〜』って思ってたので……すごく嬉しいです!」
「ふふ、そっか~! あかりちゃんにそう思ってもらえるなんて、お兄ちゃん感激だな」
悪戯っぽく笑いながら、ポンポンと私の頭を撫でてくれる侑季先輩。
うう……最高のお兄ちゃんが出来ちゃった……!

