「俺は長年、自分の渇きを満たす理想の血を持つ者を求めていた。そして──特別編入試験という形で全国から集めた血液サンプルの中から、ついに見つけたんだ……それが、お前だ」
「え、えええっ!? じゃあ、あの怪しすぎる採血だけの試験って、全部神城先輩が仕組んだものだったんですか!!?」
「ああ。──俺はいずれこの学園を統べる者だぞ。試験のひとつやふたつ、裏で実施することくらい造作ない」
規模が違いすぎて頭がくらくらしてくる。
学費免除と生活費支給に目がくらんで嬉々として受けたあの試験の裏に、まさかこんな巨大すぎる罠が仕掛けられていたなんて……!
「……いいか、白石あかり。この学園に入学してきた以上、今日からお前は俺のものだ。……拒否権など最初から存在しないと思え」
「う゛……っ」
逃げ場を無くされたまま耳元で囁かれる、甘くて冷酷な決定事項。
首筋に触れる熱い吐息に背筋がゾクゾクと痺れて、悔しいけれど抗えない。
こうして、私が思い描いていたキラキラの高校生活はものの数時間で完全に打ち砕かれ、代わりに恐ろしくも甘い波乱の幕を開けたのだった──!

