それにしても……どこを見渡しても、世界史の教科書出てくるお城みたいな建物ばっかり……!
私は侑季先輩に置いていかれないよう必死に歩きながら、キョロキョロと周りを見渡した。
道の両脇にはレンガ造りの立派な建物。
きれいに手入れされた花壇には色とりどりの綺麗なお花が咲き誇っている。
えーっと、本当にここって日本の学校……だよね?
「――あかりちゃん、大丈夫? ちょっと緊張してる?」
前を歩いていた侑季先輩が、ふっと足を止めて振り向いた。
その瞬間、周囲にふわりと良い匂いが広がる。
せっけんみたいな爽やかな匂い。
「は、はいっ! 日本にいるのに日本じゃないみたいで、なんだか落ち着かなくって……!」
緊張のあまり変なポーズで固まる私を見て、侑季先輩はクスッと楽しそうに目を細めた。
「はは、そうだよね。俺も初めて学園内を歩いた時は、あかりちゃんと同じ顔したもん」
「えっ!?」
私は思わず両手で自分の頬をペタペタと触る。
えっ、私いまどんな顔してるの……!?

