カチャリ。
カップをソーサーに置いた彼が、ゆっくりと立ち上がった。
「あ……っ」
俳優さんとかモデルさんみたいにすらりとした高身長。
纏っているオーラがあまりにも鋭く冷たい圧迫感を放っていて、私は思わず半歩後退りした。
「あ、はいっ! 今日から特別編入生として入学しました、白石あかりです!」
慌てて背筋を伸ばして、深々と頭を下げる。
「よろしくお願いしますっ!」
「……白石あかり、か」
静かな足音が、絨毯を踏みしめて近づいてくる。
そっと顔を上げると──いつの間にか彼は、私のすぐ目の前まで迫っていた。
ち、近い……っ!

