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ゆっくりと唇が離れると、先輩は照れくさそうにふいっとそっぽを向いた。
その姿があまりにも可愛くて、私は思わずクスッと笑ってしまう。
「……なにが可笑しい」
「ふぇ……きゃあっ!?」
ぐいっと強い力で腕を引かれ、視界がくるりと反転した。
あっという間にふかふかのベッドの上に押し倒され、ヴァル先輩の大きな体が私の上に覆いかぶさる。
首筋に埋められる彼の顔。
サラサラとした髪が私の首元をくすぐって、フッとあたたかい吐息が肌を叩く。
「ん……ヴァ、ヴァル先輩……っ?」
先輩は私の首筋に鼻先をすりすりと擦りつけながら、どこか甘えるような、けれど抗えない低く艶のある声で呟いた。
「……腹が減った」
「えっ、あ、夕飯なら使用人の方を──」
「あかりの血が飲みたい」
「ひゃいっ!?」
「暴れるな。……お前の血を吸えば、怪我の治りも早くなる」

