「ヴァル先輩……っ」
流れる涙もそのままに、私も彼の瞳をまっすぐに見つめ返した。
「私も……っ! 私も、ヴァル先輩が大好きです……っ! 不器用で、意地っぱりで、本当はすごく優しい……ヴァル先輩のことが、大好きです……っ!」
私の言葉を聞いた瞬間、ヴァル先輩はパチパチと目を見開いた。
「……そうか」
「ヴァル先輩……」
二人の距離が、吸い寄せられるように自然と縮まる。
顔が近づいて、互いの熱い吐息が重なり合う。
ヴァル先輩の長いまつ毛が揺れて、そっと目が閉じられた。
触れ合う、唇と唇。
「……ふ……」
言葉なんていらない。
ただ互いの愛を確かめ合うような、優しくてあたたかい──それが、私たちのの初めてのキスだった。

