わたしは吸血鬼なカレの番



「あの……先輩の忠告を聞かずに怪しいところについていっちゃって……こんなことになってしまって……本当にごめんなさい……っ!」


私は深く深く頭を下げて精一杯謝罪した。


もう少し疑う心を持っていれば――

怪しいと感じたタイミングで引き返していたら――

悔しくて、両目からぽとり、ぽとりと涙が溢れ出す。



「泣くな、あかり。お前が無事なら……それでいい」

「……うぅ、だって……っ。私のせいで先輩が怪我して、痛い思いして……っ」



ヴァル先輩は困ったように眉を下げると、優しく私の手を包み込んでくれた。

先輩の手はいつもより少しあたたかくて。

そのぬくもりに触れた瞬間、胸の奥がきゅぅっと切なくなる。