神城家のために用意された特別棟。
外観は学園内の他の校舎と変わらないけれど、中はどの建物よりも豪華。
……うう、私なんかが足を踏み入れていい場所じゃない気がする。
使用人さんたちがぱたぱたとせわしなく動き回る中を、邪魔にならないように身を縮こまらせながら歩く。
「ええっと……たしかここだった……はず」
侑季先輩から聞いた情報を頼りに廊下を歩いていくと、突き当りにひときわ立派な扉があるのが目に入った。
――コツコツ
「――失礼しまー……す」
高級ホテルのスイートルームみたいな重厚な扉を恐る恐る開き、中に入る。
すると――

