わたしは吸血鬼なカレの番



──その時だった。

「……――〜〜♪」

壊れた扉の向こうから、凛として透きとおる歌声が、地下聖堂の天井を震わせるように響き渡った。

どこか幻想的で、聞く者の意識を直接絡めとるような不思議な旋律。



「な、なんだこの声……頭が……っ」

「くそ……ッ! 力が……抜ける……! 体が……うごか……ない……!」



ヴァル先輩を容赦なく痛めつけていた生徒たちが、次々と顔を歪め、まるで糸が切れた人形みたいにその場へドサリと崩れ落ちていく。


一体なにが起きてるの……!?


混乱する私の耳に、激しい足音とともに、聞き覚えのある声が飛び込んできた。