「な、なんで……! レイくん、これ何の冗談……!?」
必死に手首を擦りつけ、縄を解こうともがいたけれど、太い結び目はピクリとも動かない。
私を鋭い眼光で取り囲む生徒たち──その瞳は、どろどろとした殺気と欲望に満ちていた。
「──冗談? 冗談なわけないでしょ」
レイくんが嘲笑うように口元を歪め、私の目の前までゆっくり歩み寄ってくる。
「僕たちの目的はね……神城ヴァルを、ひいては学園の頂点に君臨する神城家を失脚させることにあるんだよ」
「……っ! ヴァル先輩を……!?」
レイくんの隣に立つ大柄な生徒が苛立ったようにガンッと床を荒々しく蹴り上げた。
「気に入らねェんだよ、あの純血サマがよォ! 神城家が頂点に君臨し続ける限り、俺たち混血の地位は低いままだ! あいつらのせいで俺たちはどれだけ……っ!」
憎悪に歪む彼の瞳を見て、私は必死に声を振り絞った。
「そんな……! 少なくともヴァル先輩は、そんな差別みたいなことをする人じゃありません! 先輩はいつだって平等に、学園の全員のことを……!」
「うるせェ! 神城ヴァルのお気に入りのお前に何がわかるんだよ!!」
「ひっ……!」

