わたしは吸血鬼なカレの番



「あかりちゃんこっちだよ!」



レイくんに促されるまま足を踏み入れたのは──放課後の静寂に包まれた、旧校舎の最奥。

踏みしめるたびギシギシと悲鳴をあげる床板。

窓から差し込む影が長く伸び、どんどん周囲の空気が重く、冷たく冷え切っていく。


……なんか、ヘン……かも。

胸を突く嫌な予感に足が竦みかけた、その時。

目の前に現れたのは、重厚な鉄の扉。

──薄暗い冷気が肌を刺す、地下聖堂の入口だった。



「え、レイくん……? ここって確か、立ち入り禁止区域じゃ……」

「大丈夫大丈夫。さ、入って!」

「ひゃいっ!?」



背中をポンッと突かれ、私はつんのめるように重い扉の向こうへと倒れ込んだ。

ドンッ、と重苦しい音を立てて扉が閉じられる。