わたしは吸血鬼なカレの番



私はトコトコとソファへ歩み寄ると、ヴァル先輩のすぐ隣に腰を下ろした。



「……なんだ。行かないのか」



気まずそうに目をそらすヴァル先輩。

私は先輩の制服の袖口を、キュッと優しく引っ張った。



「ヴァル先輩。勉強会、一時間だけ集中してパパッと終わらせてきますね!」

「……」

「終わったら……速攻でヴァル先輩のところに戻ってきます! だから、ここで待っててくれますか?」



まっすぐ目を見つめて伝えると、ヴァル先輩はパチパチと瞬きをした。

そして──みるみるうちに、その真っ白な耳が綺麗な赤色に染まっていく。



「……ふん。遅くなったら承知せんからな」



そっぽを向いたままだけど、声のトーンが少し柔らかくなったヴァル先輩。

私は嬉しくなって「はい!」と元気に返事をし、軽やかな足取りで生徒会室を後にした。