わたしは吸血鬼なカレの番



ヴァル先輩と夜の散歩を経て、私の中で何かが確実に変わっていた。

不器用で。

オレ様で。

だけど誰よりも優しい吸血鬼様。


彼の「素顔」を知れば知るほど、私の心は甘い熱を帯びていっていた。




――そんなある日の放課後。

終礼が終わって教科書をカバンに詰めていると、後ろから親しげな声が降ってきた。



「あかりちゃん、先に図書室行ってるよ~」



振り返ると、そこにはクラスメイトのレイくんが爽やかな笑顔で立っていた。

さらりとした金髪に、琥珀色の瞳を優しく細めた親しみやすい男の子。

入学して間もない頃、右も左も分からずに怯えていた私に、一番最初に気さくに声をかけてくれた恩人(?)でもある。

彼もヴァル先輩と同じ吸血鬼……なんだけど、純血の先輩とは違って人間との混血なんだそうだ。



「あ、うん! 私もすぐ行くね!」



今日はレイくんと葵くん蓮くんたちと、図書室で勉強会を開く約束をしていたのだ。