『番(エサ)』として血を吸うためだけの存在ではなく。 私という一人の人間を、対等に知りたいと言ってくれる彼の言葉。 その温かさが嬉しくて、愛おしくて、顔が一気にカァッと熱くなっていくのが分かった。 「……じゃあ、あそこのベンチに座ってお話ししましょうか」 「ああ」 二人で月明かりが差し込む木陰のベンチに腰掛けた。 肩が触れ合いそうなほど近い距離。 先輩は私の横顔をじっと見つめながら、ひとつひとつ丁寧に質問を投げかけてきた。