キミがいたから。



そして気付いたらもう夏に近付こうとしていて…

桜が咲いていたあの並木道は気付いたら緑の葉が顔を出していて。そして夏の恒例行事である体育祭の準備が始まる。


私は係に立候補する。

「私……やってみたい」


以前なら絶対に言えなかった言葉。だけど、美桜や爽がそっと背中を押してくれていた。



しかし準備中、莉奈たちと意見がぶつかってしまい…私は怖くなって黙ってしまう。そんな私を見かねて爽が助けようとする

だが私は初めて、

「……私が言うよ」

と自分から前へ出る。

みんなの前で立つのは怖い、みんなの前で意見を言うのは怖い。まだどれも慣れてないし怖いだらけだけど。それでも……私は立ち向かえるようになっていた。


───私は震えながら自分の意見を伝える。

上手く話せなくてもいい。聞いてくれる人がいるから

声が震えてもいい。ちゃんと最後まで待ってくれる人がいるから

───ちゃんと言葉にすることが大切だった。

爽は笑って、

「今の燈、…かっこよかった」

と照れながら言う。

その瞬間、私の胸が大きく鳴る。


爽と一緒にいると世界がこんなにも明るく見えて。私の今まで見ていたモノクロの景色はなんだったのだろうとさえ思ってしまうほどに。