月影に咲く、一輪の華

星夜が連れてきたのは、ショッピングモールの中にあるゲームセンターだった。

星羅「わぁ、ゲームセンター!」

星夜「姉ちゃん、こういうの好きだろ」

星羅「好き!」

二人で並んでクレーンゲームを眺める。

星羅「……あ!」

星羅が見つけたのは、大きなぬいぐるみだった。

星羅「これ欲しい!」

星夜「じゃあ取ってやる」

星羅「ほんと!?」

星夜「任せろ」

星夜が何度か挑戦して――。

ぽすっ。

ぬいぐるみが落ちる。

星羅「やったぁ!」

星夜「ほら」

星羅「ありがとう!」

星羅はぬいぐるみを抱きしめると、嬉しそうに笑った。

星羅「星夜、大好き!」

星夜「……はいはい」

けれど、その口元は嬉しそうに緩んでいた。

その後は二人でカフェへ向かい、星羅は大きなパフェ、星夜はコーヒーを頼んだ。

星羅「おいしい!」

星夜「よかったな」

星羅「星夜も一口食べる?」

星夜「いらない」

星羅「美味しいのに」

星夜「姉ちゃんが食べてるの見てれば十分」

星羅「……何それ」

星羅が笑う。

星夜もつられて笑った。

その後、二人で買い物をして、夕方には焼肉を食べた。

星羅「今日楽しかったぁ」

星夜「俺も」

星羅「また二人で出かけようね」

星夜「うん」

星羅「約束!」

星夜「約束」

帰り道。

星羅は買ったばかりの水着の袋と、星夜に取ってもらったぬいぐるみを抱えて歩いていた。

星羅「次は海だね」

星夜「遥愛と?」

星羅「うん!」

星夜「……やっぱりな」

星羅「あははっ」

そして二人は、夕暮れの中を並んで歩き――。

月影の倉庫へ戻っていった。