桜が咲いたら、必ず君に会いにいく

 あの日、オレが出会った天使様の名前は、美澄紗雪(みすみさゆき)先輩というらしい。

 生徒会長をしていて、成績も優秀。まさに学園の花と呼ぶにしかるべきスーパー美人だった。

 かき集めた情報によれば、どうやら、先輩にはアイスランド人の祖父がいるらしい。

 あの光に透けるオリーブ色の瞳といい、見た目は日本人だとわかるのに、少しだけエキゾチックな情緒を感じたのは、その血筋故だったのだ。

 あれから美澄先輩の姿を何度も学校で見かけた。

 教室前の廊下、朝の挨拶運動、昼休みの中庭。

 美澄先輩が歩いた後は、どこもかしこもフラワーストリートと化し、キラキラと潤っていた。

 そして、入学式から一週間。

 あの日から、オレは彼女の恋の魔法にかかってしまったようだ。