あの日、青い海に君を置いてきた~「大丈夫」の先で君を失った。だから私は、今日も止める~


合宿中の消灯前のわずかな自由時間。
わたしと美咲と麗子、1年女子三人で外に出た。



長く弓形に続く砂浜。
果てなく続く海原。

ザザー ザザー
寄せては返す波の音。

夜の海は美しかった。
空には、満月。
海面に映った月が揺れていた。
昼間の海とは、まるで別の顔だった。


麗子が駐車場を見つめている。

「誰か来るの?」
わたしが聞くと、麗子は少し困った顔をした。
「……婚約者」

「えええええ?!」

美咲が大きな声を出した。
「こ、婚約者?!」

麗子は十八歳だ。
わたしたちと同じ一年生。
なのに、もう婚約者がいる?!