あの日、青い海に君を置いてきた~「大丈夫」の先で君を失った。だから私は、今日も止める~

アンナは、二人にお茶をすすめた。
「ちょっと飲もうか」

ナオとヒカルがボトルに手を伸ばす。
アンナもひと口飲んだ。
「ふぅ。おいしい」
それから、少し考えるように二人を見た。

「ナオさん、ヒカルさん。実はね、これを人に話すのは初めてなんだけど」
「なに?」
「高校生までの私は、女の子同士の人間関係が少し苦手だったの」
ナオが顔を上げた。

「女の子同士?」
「うん。陰で誰かの悪口を言ったり、仲間外れにしたり、自慢したり、ばかにしたり」

アンナは苦笑した。
「そういうのを見るたびに思ってた」
――女同士って、めんどくさい。

「わかる」
ナオがすぐに言った。
「わたしも苦手。女の子って、めんどくさい」
ヒカルも小さくため息をつく。

アンナはうなずいた。

「でもね、ヨット部に入って、初めて思ったの」
「何を?」
「こんな女性たちもいるんだって」

◇◇◇