魔法がなくても



あきれて様子をうかがっていれば、ひとりの男子の手のひらに極めて弱いものだけど魔力を感じて。

無抵抗な編入生に向けようとしていた。
これはいけない。



「何してるの」


すかさず発動される前に後ろからさすような視線を向ければ、


「あ?……って」

「じょ、女帝だ……」


やべぇ、と威嚇するように向けられた三人の顔が一瞬にして焦りへと変わる。
とうぜん、発動しかけた魔力も消えた。


「理事長に報告した方がいい?それとも……」


ひとりと同じく、手のひらに魔力を込め発動準備をして見せると、わかりやすくより焦り出す。
自分がされたら嫌なこと、どうしてするのかな。


「いやっ、それは……」

「ならすぐその子から離れて」

「は、はいっ!!」


じりじりとせまる私をさけるように、三人は汗をにじませながら走り去って行った。